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2006/08/07

日本一交通至便な僻地(その4)

4日目の今日は下山のみ。ほとんど下り。下りだからルンルンの楽チン。
。。。
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。。。
とはいかない。・・・・その理由は、1600mを1日で降りるのだよ。しかも、日本でも有数の急勾配地を。
3日目の宿泊地、野口五郎小屋は約2900mを少し切るくらいの位置。そして下山場所の高瀬ダムは1240m。
ははは、3日かけて稼いだ標高差を1日で駆け下りる訳。そして使うルートは日本三大急登の一つ「烏帽子岳のブナ立尾根」(後の2つは甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根、谷川岳の西黒尾根)
2km程度の水平移動で約1300mの高低差。しかも、最初から最後までずっとブナの木の根がじゃまな同じ急坂が一本調子で続く。最後にとんでもないクライマックスが「おいで、おいで」と待っている。
野口五郎の稜線からほとんど真下にアリジコグかのように(個人の感想す)下山口が見える。なぜ1600mも下の風景がこんなに近くに見えるんだいやだ、いきたくねーー。

0234 と、ダダをコネながらも下界には予定が待っている。降りないわけにはいかないので渋々出発。そんな我々を最後に三ッ岳付近での高山植物の女王「コマクサ」が群落でお見送りしてくれた。山行のエピローグとしてほんとに素晴らしいものを見れた。でも、地獄もまってるぞ。その地獄の入り口である烏帽子小屋にて小休止。そこで1人の男性が同じく休憩をとっていたので、話をしたら、なんと5時間半で高瀬よりさらに200m下の七倉から登ってきたとケロリいう。化け物だーーー。ほんと、どの世界にも信じられない人々がいる。人種が違うとしか言いようがない。

さー「烏帽子岳のブナ立尾根」に入る。
うぉーー、ヒザが、足首が、きつい。登りでは体力が必要で、下りにはいらんが逆に体を支える脚力が必要。随行者とともに口数が少なくなる。とにかく早く終わらせたい一心で膝をおろす。途中、途中で登ってくる人が体力を振り絞りながら汗だく・苦痛にゆがんだ表情でやってくる。「後どんくらい」と眼がいっている。見るのもつらい。「登りもつらいでしょうが、降りるんもつらいんです」とお互いに励ましあいながら通りすぎる。
事実、ここを下りに使う人は少ない。普通はきつくても登りで通るのが普通なのだ。理由は景色の面白さ等色々あるだろうが、急坂の下りは怪我の要因になるということだろう。
3時間、風景もなにもない尾根坂をとにかく落ちていく。それこそ、建てつけの悪い非常階段を10000段以上降りてるかのよう(しかも荷物付)。もう限界という時、突然下が見えてきた。「やっと終わる。」というか終われ。下山口になんとか怪我だけはなく到着。足はもうガクガクだ。振り返るとさっきいた稜線が凄く上にあった。風と鳥の声しかない世界から重機やトラック、蝉がジージー鳴く世界に戻ってきた。当分はまたあの世界とはお別れ。たぶん、また来年だな。
後は文明の利器にたよるべし。タクシー、電車と貨幣経済の仕組みを利用して帰っていくのだった。ただし見合う分の費用はかかります。

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